財務諸表の安全性指標【簿記】vol.2

特定時点のストック数値に基づく静的な指標(安全性の評価基準)

流動比率流動資産/流動負債(100%を超える)

当座比率当座資産/流動負債

 当座資産=現金預金+受取手形売掛金+有価証券

 (流動資産当座資産

 

・負債比率=他人資本自己資本(100%以下)

自己資本比率自己資本/使用総資本(50%以上)

 自己資本=株主資本+その他の包括利益累計額

 他人資本=負債合計+非支配株主持分

 

・固定比率=(固定資産+繰延資産)/自己資本(100%以内だが、日本企業は上回っていることが多い)

固定長期適合率=(固定資産+繰延資産)/(純資産+固定負債)(100%以内)

 純資産=自己資本+非支配株主持分

 

⇓フロー数値に基づく指標

流動比率が良好でも、債務の返済能力は収入・支出などのフロー数値を用いた「動的な」指標によって補完される必要がある。

例:(損益計算書から算出される)インタレスト・カバレッジ・レシオ(1.0を上回っているかが指標)

(利息を支払うのに十分な利益が確保できているか。)

=(営業利益+持分法利益+受取利息・配当金)/支払利息・社債利息等

 

キャッシュフロー計算書から計算した)収支に基づくインタレスト・カバレッジ・レシオ

=(営業収支尻+金融収入)/利息支出

 営業収支尻=営業活動の「小計」から法人税等の支払額を控除

 金融収入=「利息及び配当金の受取額」

 金利支出=「利息の支払額」

 

(何年で返済を完了するか)有利子負債返済年数

=期末の有利子負債残高/営業活動によるキャッシュフロー

 有利子負債の金額は短期と長期の借入金、コマーシャルペーパーを含む。